2011/12/09

魔法とモノノケの裏表~スプーと哲学で遊んだ日

昨日(8日)の『スプーの日記』展オープニングイベント「魔法とモノノケの裏表~『スプーの日記』の世界で遊ぶ~」は大盛況でした。お越しいただいた皆様、ありがとうございました。
 哲学者の甲田 烈先生に、人間を都合よく助けてくれるわけではない精霊や妖怪の本質、魔法は日常に存在していること、そうした世界観を構成する作品の構造についてなど、素敵なお話しをしていただきました。インドの僧、龍樹(ナーガールジュナ)の話も面白かったですね。そして何より、スプーの作品世界を深く理解していただき、嬉しい限りです。ありがとうございます。
 展示は15日まで行っています。12日は午後7時よりスピリットベル奏者・岩田吉樹さんの演奏会があります。展示と共にお楽しみいただければ幸いです。在廊日は、いまのところ、13日の夕方〜閉店まで。他は未定ですが、時々顔を出す予定です。


壁面に新作の水彩画とハンドメイド・グッズ


以前描いた、全判パネルの水彩画。金壺堂の雰囲気によく似合っていて嬉しいです。


新作水彩画(3号)は、甲田烈先生とのお話会を記念して、井上円了妖怪分析をテーマに描いてみました


『夢の扉〜心理〜』
円了は、夢など心理的な作用でおこる不思議な妖怪現象を「心理」と分析。


『ひとだま〜物理〜』
リンが燃えるなど、物理的な現象によって引き起こされる妖怪現象は「物理」。


『魔術〜物心相関〜』
円了は、こっくりさんや魔術を、心理と物理の相互作用によって引き起こされる妖怪現象と捉えていました。たとえば、テーブルターニング(西洋版こっくりさん)は、精神的な動揺が手に伝わってうっかりテーブルを動かしてしまう現象だというのです。まあ、そうでしょうね。身も蓋もないなあ〜。

妖怪現象をいろんな角度からこれでもか、というほど分析した円了先生。心の不思議に迫った人だったのですね。

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